「ちょっと散歩」問題


東京から地方に越したため、2週間セルフ隔離して過ごしていました。さすがに2週間全く外に出ない生活は辛かったので、コロナにはかからないように今後も気を付けようと思います。

無事隔離期間も終了して、真っ先に外に出てやりたかったことは散歩。では早速散歩へ!と思ったけれど、ここでとあることに気づく。今まで都会で何気なく行っていた様な感覚の散歩が出来ない。基本車社会の土地なので、ふらっと外を歩くという習慣がない。そのため道路の作りが人が歩くことを考えて作られていない。歩道のない道路がほとんどで、歩くには結構危ない。また、ふらりと歩いて暇を潰せる様な店や通りもないし、森の中に家があるわけでもないのですぐ大自然というわけでもない。なので、散歩をするために散歩ができる場所へ車で行き、散歩をすることにした。今までの「ちょっと散歩」の仕方とは何かが違うけれど、散歩がしたいから仕方がない。

そこで私は家から車で10分かからない場所にある、松林の森林浴ができる遊歩道へ行くことにした。朝の6時。駐車場には車が2台。やはり朝の散歩に利用する人がいるようだ。整備された遊歩道コースの他にも砂利道コースがあったので、迷わず砂利道の方を選ぶ。視界がいろんな緑一面でになってとても綺麗である。人が誰もいない森林で散歩なんて幸せだなぁ。サウンドスケープだなぁ。今度来るときには双眼鏡とポットに入れたコーヒーと折りたたみ椅子でも持って来ようかなぁ。なんて考えながら歩いていた。都会で植物を見かけると、ちょっと貴重なものに見えるのか、写真を撮ることが多かったけれど、これだけ茂っていると写真を取ろうと思わなくなるから不思議である。砂利道も最初は広めの道幅で、この道は人が作りましたよ〜って感じだったのに、進むにつれて道が細くなり野生度が上がっていく。しかも次第に牛の糞の香りまでしてくる。近くに牛を飼っている家があるのだろうか、風向きのせいなのか、牛臭さが強くなってきたので、引き返すことにする。この先にも進んでみたいけど、今の私の牛臭に対する耐性の低さでは無理なので、いつか克服できるようになったら進んでみようと思う。帰り道では目が草木に慣れてきたのか、同じように見える草木でもだいぶ群生状況が違うことが見えるようになった。様々な成長過程の植物が無造作に生えているのがとても微笑ましい。映画もののけ姫でシシガミが歩くときに植物が生えてくる感じ。なんだか勝手に神秘的な気分になり、水木サン的に言えば緑の人とか、目に見えないものが出て来るんじゃないかと期待したけど、何も出てこなかった。

2週間ぶりの外出としてはかなり満足のいくものだった。これはこれでいいのだけど、気軽な気分転換としての散歩ではない。今後、「気分転換のちょっと散歩」と同じ効果のある何かを見つけるために、色々試す必要がありそうだ。


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