さらせにあ男



昨年、植物園に行った時のこと。

園内に社会科見学で植物園に来たと思われる小学生たちのスケッチした絵が展示してあった。子供の絵に目がない私は非常に喜んで、お宝を発掘するかのように絵を見ていた。

観察している植物のどこを描きたくて描いてるのかダイレクトに伝わって来るものもあれば、全然描きたくなくて、仕方なく描いたんだろうなと思われるものがあったりと、本当に面白い。個人的趣向ですが、達者じゃない絵の方が心惹かれます。そんな中、


『さらせにあ男』


すごいのがあった。

植物の絵の横から矢印が出ていて、怪人みたいなのがいる。(しかもどちらも文字付き)

コボちゃんの漫画で、私がこの場面にいる人物だったら絶対「ンモー」って言ってる。

サラセニアは食虫植物のひとつ。この作者はサラセニアをスケッチしながら、怪人さらせにあ男を創り出したのである。素晴らしい!

そして何よりも、思いついたまま植物スケッチした隣に、さらせにあ男を描いてしまう、その感覚が羨ましい‥‥‥。


上の絵はその絵の模写です。実物はもっともっと魅力がある絵です。模写したところで子供の絵は絶対のその良さが出ないので、描き終わって出来たのを見るとがっかりしますね。

ライフスタイルも含め、自分はどんな形で絵と向き合って生きていくのが幸せだと思うのか。まだまだ変化していくだろう。さらせにあ男によってそんなことを考えさせられる。

私の大好きな画家、猪熊弦一郎さんの本に、「猪熊さんは、大人を経て子供のようになりました」という一文があります。私もそんな風に生きて絵を描きたいものです。


© 2020 (c) MARUKO KIKUCHI all right reserved.