那須民芸・五十嵐豊さん⑤(大丸温泉旅館その一)



前回の那須歴史探訪館を最後に、五十嵐豊数珠繋ぎが途切れていました。

何か見つからないものか、と願っていた私に驚くような出来事が起こります。

このブログを五十嵐豊さんの実の弟でいらっしゃる、五十嵐とくへいさんがご覧になり、ご連絡を下さりました!!

生きていると本当に想像もつかないようなことが起こるものです。驚きました。

そして豊さんの作品の画像をいただいたり、ご本人のことや制作にまつわるお話、現在作品が見られる場所など、様々な情報をお教えいただきました。

なので私はそれらを追いかけ、引き続きこのブログにまとめてご紹介して行きたいと思っています。(そのためにも文章で伝える能力を上げたいものです)


そこで今回は、現在も豊さんの作品が飾ってあるとお教えいただいた、那須にある「大丸温泉旅館」へ行ってきました。大丸温泉旅館は、豊さんのご兄弟が継がれている旅館なので、女将の大高さんは豊さんのご親戚になります。私が大丸温泉旅館に訪問する際に、とくへいさんが女将さんに一報してくださったので、お話をきかせてもらうことが出来ました。

女将さんからしたら、作品を見たいという得体の知れない女がやって来る、という状況だったのではないかと……。お時間いただきありがとうございます。

ちなみに大丸温泉旅館は那須の最奥地の秘湯と言われています。最奥地ということは、山から湧く温泉を一番先に堪能できる地。最奥地なだけあってかなり山の上まで車を走らせます。途中、霧がすごくて道路の先が見えにくい上、くねくねの道路の端は側溝になっているという運転の恐怖と戦いながら向かいました。しかし、秘湯というのは簡単にいけないから秘湯な訳で。秘湯に行くまでの道のりも秘湯の一部だと思いますね。


大丸温泉旅館に到着。館内に入るとすぐ右手にロビーがあり、そこで女将さんを待ちました。ロビー内には豊作品と思われるものがすでにちらほらと目に入る。おおお、と興奮。

女将の大高さんのご案内で、作品を見せていただく。

まず、ロビーと受付の壁にタイル(陶板とでもいうのでしょうか)作品があります。数枚で構成されている太陽とタイル一枚一枚に描かれる雲や魚や鳥。実はこれらの作品、は今は閉鎖している那須ビューホテルというホテルの宴会場にあったものだそう。ホテルが閉まり解体される際にこちらに持ってきたとのこと。那須ビューホテルの時は壁一面がタイル作品で作られたタイル壁になっていたそうです。当時の那須ビューホテルの画像をとくへいさんからいただいたので上げます。(下3枚目画像が当時)しかし閉鎖するときにはなぜかタイル壁の上に板が打ち込んであり、作品を取り出すのが難しく、かなり壊れてしまったり修復が必要な状態になってしまったため、綺麗に残ったものなどを少しこちらに移して、現在も飾られているそうです。


当時の壁はすごいですね。当たり前だけどこのタイル、一枚一枚手で作れらているんですよね。なんて贅沢な空間なのでしょう。この状態の時を見たかったなぁと思ってしまいますが、こうやって大切に管理しながら作品が見られるようにしてくださっていることは本当にありがたいことです。

豊さんの作品を追っていると、先代の方が所有していたと思われる場所でも、代が変わってしまうともう見られなくなっていることがあったりしたので、本当にいい作品でも残り続けて人の目に触れることというのは中々難しいことなんだなぁと思いました。


それではまた次回、大丸温泉旅館で拝見した作品の続きをご紹介したいと思います。


<おまけ>鳥と魚のタイル作品のアップ。


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