那須民芸・五十嵐豊さん②(みちのく民芸店、風月堂)


前回の続きです。みちのく民芸館からみちのく民芸店へ。那須街道を上り、那須温泉郷に民芸店はあります。車を降りると結構な硫黄の匂いが。民芸店の隣には小屋があって源泉が沸いているのが見れました。硫黄で色がとても黄色く、なんの効能があるのか知らないけど、すんごく効きそうです。

民芸店は中二階のような作りで、二階部分は喫茶スペースになっていました。店内の物量はなかなかものです。喫茶スペースには民芸品が展示されていて、特にこけしの展示棚はみっしりこけし達が並んでいます。五十嵐さんの作品もいくつかありました。木彫りとか染物とか焼き物とか。さて、お目当の那須民芸品は…あったあった!民芸館よりもいろんな種類が売っていますね。そして五十嵐豊さんのポストカードセットもある!和紙でコラージュされた作品のポストカードセット。和紙をこんな風に使って絵にすることができるんだなぁ。使用されていた和紙も、地元文化財になっている和紙で、地産地消で作品を作るってなんだかいいなぁと思いました。なんでもこのポストカードセットももう在庫が残りわずかだそうです。(増産して下さい)なぜこれだけ素晴らしい作品を作られた方なのに、作品集みたいなものが無いのか聞いてみたところ、五十嵐さんは若くして亡くなられてしまったので、残せている作品がもともと少ない上に、作品たちは色んな所に渡ってしまっているため探すのが困難だからとのこと。なんて残念な。もっと色々見たい…。

お店の方に色々と教えてもらったのですが、五十嵐さんが描いた絵が地元のお菓子屋さんのパッケージになっているみたいです。「明治屋」さんのお菓子。え、明治屋、知ってる。地元では有名だし、しょっ中車でお店の前通るし、母がここの温泉饅頭好きでたまに食べてるし。なんでも五十嵐さんの絵が使われているのは、饅頭ではなく「那須牧歌」という洋菓子のパッケージだそう。母よ、饅頭だけでなくこの商品も気にしてくれていたらもっと昔から五十嵐豊さんの存在を知れたのに…。と思ってしまったけど今更なので、とりあえず帰りに寄ってみることにします。そして驚きの情報が。最近、五十嵐さんの作った民芸品がここから近くにある「風月堂」さんというお菓子屋さんの倉庫の箱から発掘されたらしく、今行けば売ってると思うよ、とのこと。そんなことがあるのか。足で稼ぐとはこのことよ。五十嵐さん作の民芸品は手に入らないと聞いていたので、これはもう行くしかない!ポストカードセットと現・那須民芸作家さんの作った民芸品を購入して風月堂さんへ移動。ちなみに民芸店の入り口にはトーテムポールがあるのですが、こちらも五十嵐さんの作品だそうです。多才です。(↓購入物とトーテムポール)


風月堂さんには民芸店から数分で到着。店内にお邪魔して棚に直行。知らないでお店に来たら見落としてしまいそうなくらい、普通に自然に並んでいました。しかも民芸館で見て一番いいなーと思っていた、四角い木工のわらべがいる。今はこの四角いデザインでは作ってないらしいのでとても嬉しい。四角いなー、ああ四角い!!他には馬や松ぼっくりわらべ(?)やこけしなど。特にこのこけし、斬新です。和紙が貼り付けて顔の部分だけくり抜いてある、一見蝋燭みたいなこけし。間違って火を着けてしまいそうなフォルムです。そしてよく見るとこちらの風月堂さんの包装紙、もしかして五十嵐さん絵では?お店の方に伺うと、やはりそうでした。こういう絵も描かれるのか、というか商業デザイナーでもあるんだな。また店内には五十嵐さんの焼き物作品も飾ってありました。実は五十嵐さんの作品がもう一つあるけど、大きくて店内に飾る場所がないから中にしまってあるんだよ、と作品情報も。(今思えば、見せてもらえないか頼んでみればよかった…)なるほど。こんな風に作品が色んな所にあるなら、もっと発掘できるのではと思ったり。風月堂さんで民芸品を購入し、次は明治屋さんに向かいます。五十嵐豊を追う旅はまだ続く。

(↑五十嵐豊・作の民芸品と風月堂の包装紙。馬とこけしとわらべ。この馬も形がすごい。そしてとても握りやすいです。この温泉まんじゅうもザ・温泉まんじゅうな感じでとてもいいですね。)


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